誰も教えてくれない貿易事務

国際物流の現場で働く人間が、日々の裏技教えます

アライバル発行

最初の記事は何にしようかなと思ったのですが、私が新卒で初めて担当した業務、「アライバル(ARRIVAL NOTICE)発行」について書こうと思います。

 

輸入業務では頻出&必須で、ぶっちゃけかなり簡単な仕事です。

一言でいうと、輸入者に対して貨物の到着の通知をすることです。(ARRIVAL NOTICE・・・そのまま)

これは業界的にFAXがほとんどです。正直今の時代FAXって・・・って思ってます、若手社員は皆思ってます。年配の社員は思っていません。

これでもコロナ禍でメール送付が増えたんですよ。メールで送ってくださいって言って嫌がられたら察してください、まだまだFAX大好きな人が多い業界です。

 

最近はBL上のCNEE・NOTIFYにしか送付できないなんて船会社もありますが、正直鬱陶しいのでフォワーダーは誰にでも送ったらいいと思います。私は依頼があれば通関業者さんにもアンダーの通関業者さんにも送ってました。同じ職場には「さっき〇〇に送ったから、そこからもらってください」なんてキレる社員もいました。理不尽すぎです。

 

この業務で一番多いお客さんからのお問い合わせが「アライバルいつ発行できますか?」なんですね。

これはおそらくどっちかの理由と思います。

①アライバル費用の振込を早くしたい

②予備申告かけたい

 

①は大企業だと振込手配に時間かかったりするので、早く欲しい気持ちはわかりますね。週末入港の船で、月曜PICKだとかなり焦ります。

 

基本的にフォワーダーは船会社からアライバル入手しないと、アライバルを発行しません。日中航路だと大体入港日の前日です。遅いところだと当日の午前中になったりしますね。

 

これは、結構マニフェストとハウスの情報が違うことがあるのが大きな理由と思います。ぶっちゃけアライバル費用なんて決まってるので、早めに送ってあげてもいいんですが、M3とかGWとか間違ってると現地に確認しないといけないので、無駄な問い合わせは避けたいのです。CFSだとFT変わると金額も変わっちゃうし。返金になると、会社としてもややこしいですし、追加になってお客さんに怒られるのも嫌ですし。

 

ただどーーーしても振込が間に合わないときは、フォワーダーさんにお願いしてみたら良いです。

「〇〇日に必ずお支払いするので、今回はリリースをお願いします」

いつも使ってるフォワーダーさんなら、よくあることなので大体OKです。事情もわかりますしね。

「一筆書いてFAX入れてもらったら、リリースします」

と言われるのがほとんどと思います。振込予約表が出るようなら、完璧ですね。

 

最近はほとんどサレンダーBLかSWBと思いますが、BLオリジナルで差し入れが間に合わないときも、同じようにお願いしたら大体リリースしてもらえます。裏表(裏書あり)と郵便の送り状添付してFAXしとけば完璧です。

 

フォワーダーもこういうことには慣れてるので、柔軟に対応してもらえるはずです。

もし断られたら、ちょっとお堅すぎるので使うのやめてもいいかなと思うくらいです。

 

東南アジアや北米・欧州航路はアライバル発行結構早いですね。早すぎて発行後に入港日ふつうに遅れます。あくまでアライバルって到着案内なので、実際の入港日を保証してるわけじゃないですから、そこは引取業者である通関業者さん等がチェックするべきと思います。ただ何故か通関業者さんはフォワーダーが入港日変更の連絡をすべきと思ってる人が多いです。この業界の最大の謎のうちのひとつです。皆責任を人に擦り付けたいだけですね。

 

アライバルに関する大きなトラブルはこんなもんかなと思います。他にも小ネタはありますので、それはまたの機会にご紹介したいと思います。